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授業科目名
分子病理学
担当教員
範 江林
時間割番号
単位数
履修年次
期別
M004293 1 (未登録) 前期
[学習目標]
1)知 識<BR> 臨床医学を学ぶために必要な病理学(総論と各論)の基礎知識を学ぶ。病理学総論では基本的な病理学的形態及び発生メカニズムを学び、各論では臓器系統別に個々の疾患に関してその病態、病因、形態的変化、発生機序、経過さらに転帰及び臨床所見、診断との関連について学習する。<BR><BR>2)技 能<BR> 病理学の授業には基礎から臨床医学への橋渡しの役割があり、疾患の成り立ちについて、組織細胞の構造と機能の異常という観点から学習する。教科書を読むだけではなく、図書館の文献やインターネット(PubMed)を積極的に活用して、疾患に関する研究手法等、最新情報の収集を行う。<BR> 病理組織実習においては、病理標本を観察できる基礎技能(臓器、組織の肉眼的観察法、顕微鏡による組織切片の観察法、病理診断の基本)を身につけると共に、病変と病態との関連性を学ぶことによって疾患に対する理解を深め、臨床医あるいは臨床研究者としての洞察力、判断力、問題を科学的に解決する能力を習得する。<BR><BR>3)態 度<BR> 無断欠席せず、学習に際し、自主的かつ積極的態度を求める。特に講義中、ノートを取ることが望ましい。自ら考え、常に予習、復習をし、疑問はその日のうちに解決する習慣を身につける。病理組織実習のために、スケッチブックを用意しておく必要がある。又、顕微鏡と病理標本を丁寧に扱うこと。
[授業計画
【H19年度病理学総論(分子病理学)講義・実習予定】<BR> 4月 9日(月)3時限  :序論・病因論(範)<BR> 4月11日(水)1・2時限:炎症1(範)<BR> 4月18日(水)1・2時限:炎症2(範)<BR> 4月25日(水)1・2時限:循環障害1(範)<BR> 5月 2日(水)1・2時限:循環障害2(範)<BR> 5月 9日(水)1・2時限:免疫異常疾患(能勢・愛媛大)<BR> 5月14日(月)3・4時限:細胞障害と再生(加藤・筑波大)<BR> 5月16日(水)1・2時限:代謝異常(範)<BR> 5月18日(金)1・2時限:感染症(範)<BR> 5月21日(月)3・4時限:先天異常(範)<BR> 5月23日(水)1・2時限:総論試験 
[到達目標]
 病気及び病的状態の形態学やその成り立ちを学ぶことにより、臨床医学を学ぶために必要とする基礎知識を身につけ、将来、患者の診察及び治療における問題を解決できる深い洞察力を養うと共に、難治性あるいは不治性の病を克服するための高度な医学研究に挑戦できる探究心を養う。
[評価方法]
No評価項目割合評価の観点
1試験:定期試験 50  %講義及び病理実習で学んだことと教科書の基礎知識に対する理解力 
2小テスト/レポート課題 10  %予告せず授業修了時にミニテストを行うことがある 
3平常点/出席点 20  %全ての授業参加は必須である(特に無断欠席) 
4その他 20  %病理組織標本スケッチによる病変に対する観察力と記述力 
[教科書]
  1. カラーで学べる病理学 第2版, ヌーヴェルヒロカワ, ISBN:4902085313,
    (イラストや写真を多く用いて、内容は平易でよくまとまっており、一冊本なので使い易い。病理の入門として推薦する。)

  2. 標準病理学 第3版, 医学書院, ISBN:4260000756,
    (内容も豊富で、和書としては一番よく使われるテキストブックである。)
[参考書]
  1. 病態病理学 改訂17版, 南山堂, ISBN:4525151471,
    (疾患の成り立ちについて詳細に記述されており、医学全般を幅広く理解するために是非一度通読することを薦める参考書である。)

  2. Pathology(3rd edition), Lippincott-Raven, ISBN:0397584229
  3. Basic Pathology(7th edition), W B Saunders Co, ISBN:1416025340,
    (世界で病理の聖書と称賛されているほどの教科書である。英語も分かりやすく、英語で勉強したい人は是非チャレンジして欲しい。)