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授業科目名
担当教員
有用微生物工学特論
佐藤 充克
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
327390 2 (未登録) 1 後期 I
[概要と目標]
 微生物は地球上のあらゆる場所に生息している。これはマクロ的に有機物や無機物の代謝と分解を通して、地球環境の物質循環と保全に大きく貢献しており、また、ミクロ的には多様な生物機能を有して、それぞれの生態を形成している。産業界では、それぞれの特有の有用微生物を酒類、発酵食品、医薬品、工業製品の生産に利用している。今日では、これらの工業微生物の形質解析、遺伝子とゲノム解析および分子育種へと進展している。ここでは、工業生産に利用される有用微生物の分類と性状、工業微生物の代謝と利用、これらの微生物の交雑育種、分子育種、およびワイン醸造における発酵微生物(ワイン酵母等)の発酵生産性とその遺伝子工学研究、市販酵母の再活性化方法などを講義する。
[到達目標]
発酵工業での微生物利用の現状、醸造用酵母Saccharomyces cerevisiaeの微生物的特徴、ワイン醸造における菌株特性、実用的ワイン酵母の育種方法、市販ワイン酵母の活性化など基本から実用的使用方法までを理解させる。
[必要知識・準備]
 応用微生物学(微生物学の基礎および微生物利用)について、予め学習されていることが望まれる。
[評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート課題 70  %ワイン醸造に現実的対応ができるレベルまでの理解度 
2平常点/出席点 30  %積極性 
[教科書]
  1. 宍戸和夫、塚越規弘, 微生物科学, 昭晃堂, ISBN:4785660333,
    (出版年2000年、@3000円)
[参考書]
  1. 発酵ハンドブック, 共立出版, ISBN:4320055756,
    (出版年2001年、@23,000円)

  2. バイオテクノロジーの流れ, 化学工業日報社, ISBN:4873263824,
    (出版年1996年、@3500円)

  3. Wine Microbiology and Biotechnology, Harwood Academic Publishers (Switzerland), ISBN:0415278503,
    (出版年1993年)

  4. Handbook of Food and Beverage Fermentation Technology, MARCEL DEKKER INC., ISBN:0824747801,
    (出版年 2004年)
[講義項目]
1. 有用微生物の分類と性状<BR><BR>2. 工業微生物の代謝と発酵工業での応用<BR><BR>3. ワイン酵母の発酵生産性と菌株育種、遺伝子工学<BR><BR>4. 市販乾燥酵母の種類と再活性化方法など実用的技術