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授業科目名
担当教員
環境都市計画II
北村 眞一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
276201 2 J 3 後期 III
[概要]
 この講義では,都市計画の後半部分になる都市の環境計画と都市のデザインおよび,都市を含む地域の計画,流域の計画について知識と計画デザイン技術を習得することを目的とする.また並行して新時代の持続可能な「エコシティ」の計画方法を思考・理解することを目的とする.<BR> 都市と地域の環境と基盤計画に関して解説する.<BR> 「環境都市計画I」での概要に沿ってそれを補足するように講義を進める.「環境都市計画I」のシラバスにも重要な文献などが挙げてあるので,そちらも見て貰いたい.<BR> 各自公聴会や都市計画マスタープラン説明会,シンポジウムなど社会での学習の機会や現場での学習などを積極的に進めて貰いたい.<BR> 課題と評価は,(1)都市空間(都市開発,公園等)調査報告と口頭発表,(2)環境都市論あるいは地域・都市計画のレポートを課す.<BR> 現実の都市空間を調査するとともに,WEBページを見たり,参考図書を読んだり,シンポジウムで考えたこと,雑誌論文を読むなどにより思考を深めることが必要である.参考文献を読んでいない(引用されてない)など,思考したあとが見えないような内容の薄いレポートでは不可となるので注意されたい.
[具体的な達成目標]
 以下のような項目の理解と手法を学習する.<BR> (1)都市の環境に関わる基礎的事項の理解<BR> (2)自然環境と土地利用・都市施設の関連の理解<BR> (3)エコシティ(環境負荷へ配慮した都市)の理解<BR> (4)都市経営(管理運営方法)の理解
[必要知識・準備]
 都市計画は,自然科学系の環境科学,社会科学系の法学・行政学・政治学・経済学・社会学,建設工学系の造園・建築・土木工学,統計システム系の統計学・情報処理・システム工学などの広い分野からの応用科目になる.そのため広く基礎を学習する好奇心と熱心さが必要となる.<BR> この講義の前に,前期の「環境都市計画I」で都市計画の前半を講義するので,都市と地域の計画の全容を理解するためには一体の講義として継続して受講することが必要である.<BR> また,「都市計画法」「都市計画運用指針」などの法律や行政の実務を国土交通省のホームページからダウンロードして,見ておくこと.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート課題 90  %2回のレポートを課し理解度や表現能力を評価する.1回は報告発表会をする.(レポート45%+レポート及び発表45%) 
2平常点/出席点 10  %出席を厳密な履修要件とはしないが,出席は理解度を高める上で重要である. 
[教科書]
  1. 加藤晃,竹内伝史 編著, 新・都市計画概論 改訂2版, 共立出版, ISBN:4320074246,
    (\3,885-,(2006.12.25改訂2版),環境都市計画Iと同様である.)
[参考書]
  1. シリーズ地球環境建築・専門編1 地域環境デザインと継承, 彰国社, ISBN:4395221424&32&40,
    (\4,200- 2004年出版 このシリーズは,2編:資源・エネルギーと建築 3編建築環境マネジメントと続く)

  2. 大手信人,小杉緑子,柴田昌三,丸橋裕一,宮前保子, ランドスケープデザインVol.2 ランドスケープデザインと環境保全, 角川書店, ISBN:4046514116,
    (\7,140- 1999年出版 古いので新しい良い本を探している.)

  3. 丸田頼一編, 環境都市計画事典, 朝倉書店, ISBN:4254180187,
    (¥18,900- 2006年出版,高いので図書館などで探す.)

  4. 佐藤滋,後藤春彦,田中滋夫,山中知彦, 図説 都市デザインの進め方, 丸善, ISBN:4621077252,
    (\3,360- 2006年出版)

  5. 日本建築学会編, 建築・都市計画のための調査・分析方法, 井上書院, ISBN:4753017222,
    (¥5,565- 1987年出版 古いので新しいものを探し中.都市の解析の方法をまとめている.)
[講義項目]
1.講義概要,レポート課題,<BR>  都市環境計画1:都市環境保全総論,都市と自然,ビオトープ・ネットワーク<BR>2.都市環境計画2:名所・都市緑地計画<BR>3.都市環境計画3:都市公園の計画と設計<BR>4.都市環境計画4:景観計画基礎,景観概念,景観設計<BR>5.都市環境計画5:景観計画応用:景観法,景観計画,都市イメージ,都市デザイン<BR>6.都市環境基盤計画:上下水道,廃棄物処理,エネルギー<BR>7.都市防災計画:地震・火災・津波災害対策<BR>8.都市経営:都市経営論の系譜,横浜市,神戸市<BR>9.地域計画1:農業と農村地域の計画・デザイン<BR>10.地域計画2:森林と自然地域・自然公園の計画・デザイン<BR>11.地域計画3:観光・リゾート計画<BR>12.流域計画1:治水計画,風水害対策 <BR>13.流域計画2:水資源計画,流域開発史<BR>14.流域計画3:流域の自然と開発,河川整備・河川デザイン<BR>15.レポート課題である都市空間調査の発表会を日程をとって行う
[教育方法]
 講義主体に進める.<BR> 液晶プロジェクターやスライドなどの映像を用いて説明する.<BR> 時々問題点などを提示し,意見交換の場を設けるなど,考える機会をつくる.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
 循環システム工学科ではJABEEプログラムは開始していないが,共通項目と循環システム工学科の理念との関係を示すこととする.<BR>(a)幸福福祉:都市のあり方から,人間の幸福とは何かを考える.<BR>(b)社会責任:公共的な考え方・見方を学習する.<BR>(e)現実課題:都市の現状を考えさせる.<BR>(e)多様な知識技術:都市問題は,生産から生活まで多様な分野を包含する.<BR>(f)デザイン・企画力:都市空間を理解し,将来の計画を考えさせる.<BR>(x)物質循環・経済循環・総合化:都市の物質のフロー,経済構造などを総合してみる見方を学習する.
[その他]
 毎回パワーポイントで講義を進め,PPTの資料配付予定である.