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授業科目名
担当教員
生命機構と環境
太田 俊二
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
276020 2 J 3 前期 V
[概要]
地球上のすべての生命はその環境とともにのみその存在が許され、また環境も生命機構なしには成立しえない。この生命と環境のおりなす連続性の仕組みを理解することが第一の目的である。この仕組みこそが「生態系」であり、講義は主としてこの第一の目的に費やされる。これらをふまえた上で、将来予測される地球環境の変化が生態系に及ぼす影響を理解するための生態学的な思考法を身につけることを第二の目的とする。
[具体的な達成目標]
(1)生態系という概念を正しく理解し、第三者に伝えることができる。<BR>(2)物質は循環しエネルギーは流れるという地球システムの基本原則を生物群集の働きとともに理解する。<BR>(3)人間を含む生物圏の構成要員を理解する。<BR>(4)生物圏と大気・海洋の関わりについて理解する。<BR>(5)以上を通じて、生物がどのような仕組みでこの地球上に存在し、地球システムに対してどのような寄与をしているかを考察する。<BR>(6)さらに、将来予測される地球環境変化と生態系の関係について考察する。
[必要知識・準備]
予備知識は必要としない。ただし、生態学など生物学系科目をあらかじめ履修しているか、もしくは同時履修すれば理解は深まるだろう。なお、ミニ課題が講義中に提示された場合には必ず次の回までに取り組んで来てほしい。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート課題 100  %授業の内容の理解を確かめるため(ミニリポート課題) 
[教科書]
  1. 指定しない
[参考書]
  1. 「生態学キーノート」2001, シュプリンガーフェアラーク東京, ISBN:4431709118,
    ((Mackenzie A., Ball A.S., & Virdee, S.R. "Instant Notes in Ecology",1998, BIOS Scientific Publishers, UKの日本語訳))

  2. その他については講義中に紹介する
[講義項目]
取り扱うテーマは以下の通りである。開講時期、進行の都合上順序の入れ替えの可能性がある。<BR> 1.ガイダンス−生態学的な思考法とは<BR> 2.生物にとっての大気の役割<BR> 3.生物にとっての海洋の役割<BR> 4.生物にとっての陸域の役割<BR> 5.食物連鎖と栄養段階<BR> 6.物質生産とエネルギーの流れ<BR> 7.生物地球化学的循環と生物学的循環<BR> 8.生物の気候システムへのフィードバック<BR> 9.気候と植生の分布<BR>10.地球環境システムのなかでの生物の役割<BR>11.受講者との討論(2006年度は意欲的な受講者が多数であった)
[教育方法]
各回ごとに講義内容の振り返るためのミニ課題を提出してもらうことにより、理解を深めてもらい、各回ごとの授業のつながりをイメージしてもらう。また、配布資料はカラー印刷のオリジナルを用いる。最終回には受講者との討論を行い、授業全体を総括する。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
評価方法、評価基準以外に、最終回での総合討論の成果をボーナス点として加点する。<BR>開講が変則的になるので、4月初めのガイダンスを参照のこと。