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授業科目名
担当教員
素形材工学
近藤 英一
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
271085 2 I 3 後期 II
[概要]
 あなたが企業で設計エンジニアになったとします(製品開発担当でもいいですが)。企画した新製品を世に出したいものですね。10万台のベストセラーが夢ですが,まず開発予算を手に入れるのが先です。1万台売り上げを見込んで,企画会議で提案することにしましたが,提案書には1台いくらになるのか書かなくてはなりません。 では,部品のコストを考えなくては。その部品をどうやって作りましょうか? 例えばあなたがデザインしたかっこいいケースとしましょう。旋盤とフライス盤で加工?? 先輩に相談したら「バカ!」といわれました。あっマシニングセンタだったかな?? 先輩はあきれ顔です。なぜ??? だって大学では切削加工を勉強し,旋盤やフライス盤を実習したじゃないか...<BR><BR>☆キャッチフレーズ☆<BR> この講義は,あなたがそんな「バカ」にならないためのものです。<BR><BR> 「素形材」とは,金属やプラスチックなどの素材に熱や力を加え形が与えられた部品や部材のことです。そのままかわずかな機械加工により精密に仕上げ製品となる(素形材センター)ので,大量生産に向いており,製品1個あたりのコスト下げることができます。実際身の回りのほとんどの工業製品の部品に使用されているのです。本講では,素材を素形材に変えるための,鋳造,鍛造,プレス,粉末冶金などの加工方法について学びます。あわせて溶融・接合加工についても講義します。
[具体的な達成目標]
 鋳造,塑性加工,粉末冶金,溶接加工についてそれぞれ,他の加工方法との比較しての特徴を理解していること。<BR> それぞれの製造工程,製造原理,用語について理解し,図を用いて論述できること。<BR> またそれぞれの物理的原理(鋳造にあっては熱伝導,塑性加工については塑性力学)などの基本的問題(教科書および教官が授業中に提示する問題など)を独力で解くことができること。<BR> 以上試験において60%以上の得点を得ること。
[必要知識・準備]
本コースで開講している「材料の科学I・II」を履修していること,またはそれに相当する知識があることを前提とする。弾塑性学,熱の流れ,機械加工法などに関する授業を履修済みであることが望ましい。
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:定期試験 60  %教育方法 に記載,範囲は全範囲(ただし中間試験の範囲は復習問題) 
2試験:中間試験 20  %教育方法 に記載 
3平常点/出席点 20  %毎回の小演習に対する取り組み 
[教科書]
  1. 機械工作法, コロナ社, ISBN:4339044814,
    (「機械加工学」と同じ教科書(予定))

  2. 機械の材料学入門, ISBN:4339045594,
    (「材料の科学」と同じ教科書(予定))
[参考書]
  1. 素形材技術解説書制作委員会, ものづくりの原点素形材技術, 日刊工業新聞社, ISBN:4526054461
[講義項目]
1.ガイダンス<BR>2.凝固と鋳造<BR>3.鋳造方案<BR>4.伝熱現象<BR>5.溶接・接合<BR>6.温度による材料組織の変化<BR>7.焼結理論<BR>8.粉末冶金<BR>9.中間試験<BR>10.材料の構造と機械的性質<BR>11.材料加工の力学<BR>12.塑性加工の特徴<BR>12.塑性加工<BR>13.成型加工<BR>14.まとめ<BR>15.期末試験<BR><BR>※オフィスアワー 木曜17:00〜18:00 A7-204教官室
[教育方法]
教科書に沿って講義を行うが,OHPやスライドなどを併用する。OHPやスライドは紙芝居ではなく黒板と同等であるので十分にノートすること。また,時間内に毎回小演習を行い問題を解く。「標準問題集」で自習すること。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(JABEE機械情報工学プログラムの学習・教育目標)(1)(c)◎(d,g)○<BR>(JABEE個別キーワード)鋳造法,塑性加工,素材製造,溶接接合,粉末加工,射出成型,産業機器・装置
[その他]
オフィスアワー 木曜17:00〜18:00 A7-204教官室