山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名
担当教員
オペレーティングシステム演習
岩沼 宏治
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
263651 1 G過年度生 4 集中 (未登録) (未登録)
[概要]
オペレーティングシステム(OS)の役割は,(1) ハードウェアの詳細や差異を隠蔽し,均質的な環境をアプリケーションに提供すること,(2) CPU やメモリ,ネットワークなどの資源をアプリケーションに配分し管理することにある.アプリケーションは,OS が提供する様々なシステムコールを利用することで,ハードウェアやネットワークなどの資源を容易に制御することが可能になる.本実習では,基礎的なネットワーク・プログラミングを通してシステムコールの利用方法を習得し,OS が担っている役割・重要性について学ぶ.より具体的には,<BR> ● インタネットで接続された2つのコンピュータ間の簡単なチャットプログラム.ならびに<BR> ● ネットワーク対戦形式のボードゲーム<BR>の開発を行う.
[具体的な達成目標]
(1)ソケットを用いたネットワーク通信プログラムが作成できる.<BR>(2)Makefile の利用やライブラリの作成など,実践的な技術を身につける<BR>(3)同期通信および非同期通信プログラムが作成できる<BR>(4)基本的な割込み処理プログラムを作成できる<BR>(5)プロセスの生成と制御ができる.
[必要知識・準備]
アルゴリズムとデータ構造 I と II,および C 言語のプログラミング技術
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1小テスト/レポート課題 100  %ネットワーク対戦型プログラムの作成を通してOSの理解度を評価する. 
[教科書]
  1. Linuxプログラミング:例題で学ぶUNIXプログラミング環境の全て, ソフトバンク, ISBN:4797308192
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
1. ガイダンス,インターネットの基礎,ソケットプログラミング<BR> 2. ファイル転送プログラム<BR> 3. チャットプログラム<BR> 4. 1対1通信用のライブラリ作成<BR> 5. 端末画面制御用ライブラリ curses<BR> 6. 割り込みとシグナル<BR> 7. 1対1非同期通信:追跡ゲームの構築 <BR> 8. 口頭試問(中間試験)<BR> 9. 追跡ゲームの改良その1:分散データの一貫性保持その他<BR> 10. 追跡ゲームの改良その2:多重コネクション−待ち行列の利用<BR> 11. プロセスの生成と制御:fork と exec<BR> 12. 追跡ゲームの改良その3:デーモンの作成−accept と fork<BR> 13. 口頭試問(期末試験)
[教育方法]
・プログラム作成演習がその中心となる.<BR>・演習時間の最初に当日の課題とその背景技術などの説明を行い,その後,プログラム作成を行う.<BR>・教育効果を高めるために,必要に応じて模範プログラムなどを配布し,また未完成プログラムの形式で,穴あきプログラムを完成する形式の課題を与える.<BR>・課題と説明はWEB上で配布する.<BR>・評価は,口頭試問と実技試験で行う.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
"教育目標(A)に対して,ネットワークアプリケーションの構築を通して,OSの役割,システムコールの利用方法,割込み処理,ネットワーク通信の基本的仕組みを学ぶ.<BR>教育目標(B)に対して作成したアプリケーションの構成や創意工夫した点などについて,口頭に適切に説明できる訓練を行う.<BR>教育目標(F)の1に対して,ソケットによるネットワーク通信の仕組みを理解する.また非同期通信や分散出たの一貫性保持のための技術を修得する.
[その他]
オフィスアワー: 月曜日4時限目