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授業科目名
担当教員
微分方程式II
吉原 正一郎
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
251070 A 2 D 2 後期 II
[概要]
機械工学においても数学は極めて重要であり,中でも微分方程式は,機械工学の諸現象解析の記述やそれらを解明する上で必要な数学的道具である.本講義は,微分方程式Iの講義を踏まえ,フーリエ級数・ラプラス変換,偏微分方程式の分類,波動方程式やはりの曲げなど,実際の機械工学への応用問題について,どのように解くか講義する.さらに解の物理現象を理解する力とセンスを養うことを目標とする.
[具体的な達成目標]
1)機械工学の現象を見極めて数学的問題に表現する能力を養うことが出来る.<BR>2)フーリエ級数の性質を理解でき,基本的な取り扱いが出来る.<BR>3)ラプラス変換・逆変換を用いて微分方程式を解くことが出来る.<BR>4)機械工学に関する問題において重要な偏微分方程式を取り上げ,初期値問題や境界値問題の解法を理解出来る.
[必要知識・準備]
『基礎教育』部門に相当する科目の中で特に「数学(微積分学)」と「微分方程式I」に関しての基礎知識を修得しておくこと.具体的な科目名と必要知識を以下に列挙する.<BR>1)微分積分学及び演習(特に,微分・積分の定義と工学的意味)<BR>2)微分方程式I<BR>3)基礎物理学I(特に,力学初歩)<BR>本科目に続き「流体工学」,「伝熱工学」が開講されている.これらの科目を履修する前提として,本科目の単位を取得することが望ましい.
[評価方法・評価基準]
No評価項目割合評価の観点
1試験:定期試験 30  %フーリエ変換と偏微分方程式の理解度の確認 
2試験:中間試験 30  %ラプラス変換とそれによる微分方程式の理解度を確認 
3小テスト/レポート課題 40  %毎回の授業の理解度を確認 
[教科書]
  1. ラプラス変換とフーリエ解析要論, 森北出版, ISBN:4627026129
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
 1.「いろいろな微分方程式」<BR>    ☆微分方程式Iの復習<BR> 2.「電気・ばねの問題に関する微分方程式」<BR>    ☆力学の問題を微分方程式で解く方法の解説<BR> 3.「容器からの流出に関する微分方程式」<BR>    ☆陽気からの水の流出問題を微分方程式で解く方法の解説<BR> 4.「ラプラス変換」<BR>    ☆ラプラス変換の定義<BR> 5.「ラプラス変換の性質と逆ラプラス変換」<BR>    ☆ラプラス変換の特徴の習得とぎゃくらぷら変換の演習<BR> 6.「ラプラス変換・逆変換を用いて微分方程式の解法」<BR>    ☆初期値問題をラプラス変換で解く手法の解説<BR> 7.「中間試験」<BR> 8.「フーリエ級数の導入」<BR>    ☆フーリエ級数の定義<BR> 9.「フーリエ展開」<BR>    ☆フーリエ展開の手法の習得<BR>10.「フーリエ級数の応用1」<BR>    ☆区間[-π,π]のフーリエ展開についての解説<BR>11.「フーリエ級数の応用2」<BR>    ☆任意区間,例えば[-l,l]のフーリエ展開についての解説<BR>12.「偏微分方程式1.ストークスの公式」<BR>    ☆簡単な偏微分方程式の解法の解説<BR>13.「偏微分方程式2.波動方程式」<BR>    ☆波動方程式の導出とその解法の解説<BR>14.「偏微分方程式3.熱伝導方程式」<BR>    ☆熱伝導方程式の導出とその解法の解説<BR>15.「期末試験」
[教育方法]
1)講義項目の理解度を確認するために毎回小テストを実施する.その後に授業を行う.<BR>2)授業中の演習問題の解答や補足解説等はCISで掲示する.
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
☆JABEE学習・教育目標:<BR> ・基準1-(1)-(c)「数学,自然科学及び情報技術に関する知識とそれらを問題解決に<BR>  応用できる能力」->主体的に対応(◎)<BR> ・基準1-(1)-(d)「該当する分野の専門技術に関する知識とそれらを問題解決に応用<BR>  できる能力」->付随的に対応(○)<BR>☆MDコース学習・教育目標:<BR> ・基準(C)「機械工学と自然科学」->主体的に対応(◎)<BR>☆関係するJABEE分野別要件キーワードとその学習時間<BR> ・要件1-(1)「応用数学の基礎」基本キーワード(2)「微分・積分の概念と取扱,微分方程式の解法の基礎を含む微分積分学の応用能力」に関する学習時間:22.5時間
[その他]
平成19年度より教科書を指定します.