山梨大学電子シラバス

授業科目名

現代思想

時間割番号

180202

担当教員名

工藤　眞一／野口　健　／橋本　不二男／前田　智

開講学期・曜日・時限

前期・火・VI

単位数

＜対象学生＞

2,3,4年生対象

＜授業の目的および概要＞

第１回　障害者と健常者との真の共生の社会をめざして（ドイツと日本）ー 第２回　ドイツの社会福祉の沿革およびその現状 第３回　ドイツの障害者について。 第４回地域における効率的な福祉活動の展開のためには何が必要なのかを考えます。 ------------------------------------------------------------------------------- 第１回　ドイツの福祉（担当：前田） ？ベーテルについて（１） ？べーテルについて（２） ？「この子らを世の光に」 ？真の共生の社会とは ----------------------------------------------------------------------------- 第２回　ドイツの福祉（担当：工藤） I　ドイツの社会福祉の沿革及びその現状 II　ドイツの福祉とボランティア活動 III （ドイツの主要駅構内の）旅行者救護所について 　　　- バーンホーフス・ミスィオーン(Bahnhofsmission) -　 ？　　ドイツと日本をつなぐ福祉の光り 　－ドイツ人女性、ルツ・ヘットカンプと「いのちの電話」－ ------------------------------------------------------------------------------ 担当：橋本 ？ドイツの認知症対策としてのヴァリデーションについて ？ドイツの介護保険受給者の割合について ？ドイツ福祉団体の従業員数の割合について ？ドイツの障害者の経済状況について ------------------------------------------------------------------------------- 担当：野口 ？ドイツの社会福祉を街づくりの視点から観ていきます。 ？ドイツの社会福祉の沿革およびその現状 ？ドイツの障害者について。 ？地域における効率的な福祉活動の展開のためには何が必要なのかを考えます。

＜到達目標＞

担当：前田 ドイツの福祉のあり方を観ることは、日本のそれをさらに深く観ることに連動します。日本も超高速で高齢化社会が進行しています。日本に先んじて高齢化社会を迎えたドイツの福祉に対する取り組みに精通することにより、それが受講生の皆さんの今後の福祉をめぐる生き方の参考になることを願っています。 ------------------------------------------------------------------------------- 担当：工藤 この授業を通じて、「授業の目的および概要」に掲げたドイツの福祉に対する認識を各受講者が深めてもらうことを目指す。「授業計画の概要」にあるテーマについて、３回のレポートをを課す。 ------------------------------------------------------------------------------ 担当：橋本 ドイツの福祉の分野に対する理解を深める。 ------------------------------------------------------------------------------- 担当：野口 町づくりの福祉に及ぼす影響について考え、その有意義な可能性について理解を深める。

＜授業の方法＞

担当：前田 障害者と健常者が共に暮らすドイツのベーテルの紹介と、そこから影響を受けた、戦後の日本の障害者福祉に尽力した糸賀一雄等について講義する予定 --------------------------------------------------------------------------- 担当：工藤 ドイツの福祉 I. 　1　回 講義のテーマ：ドイツの社会福祉の沿革及びその現状 -　講義のポイント　-　関連資料配付 1.　福祉の源流　---　キリスト教と救済事業 2.　近代における看護概念の先駆けとしてのディアコニーの概念（テオドール・フリートナーによって１８３６年、ドイツのカイザースヴェルトに創設されたディアコニッセ《キリスト教奉仕女会》について） A)　テオドール・フリートナー B)　ディアコニッセ C)　フリートナーとフローレンス・ナイチンゲール 3. 　民間社会福祉団体 II.　 2　回　 講義テーマ： 福祉とボランティア活動 -　講義のポイント　-　関連資料配付 1.　ボランティア活動 2.　兵役代替社会奉仕勤務（非軍事的役務） 　 3.　ドイツ平和村（オーバーハウゼン）におけるボランティア活動と 　　兵役代替社会奉仕勤務 III. 　3　回　 講義テーマ： ディアコニー活動の一端としての（駅構内）旅行者救護所 - バーンホーフス・ミスィオーン(Bahnhofsmission) -　 -　講義のポイント　- 1.　バーンホーフス・ミスィオーンの使命 １）どんなサービスが提供されるのか 2）かかわりあうことがバーンホーフス・ミスィオーンのレールです 3）インフォメーションを提供し 4）駅であなたのお手伝いをします 5）手に届く援助 2.　バーンホーフス・ミスィオーンの歴史 3.　バーンホーフス・ミスィオーンの組織と現況 IV.　4　回（最終回） 講義テーマ： ドイツと日本をつなぐ福祉の光り 　－ドイツ人女性、ルツ・ヘットカンプと「いのちの電話」－ 講義のポイント　ー　関連資料配付 　日本で実践された、あるドイツ人の活動を通して、生きた社会福祉の一断面を考える　（ビデオを見ながら）約30分。 終了後に質疑応答。 ------------------------------------------------------------------------------- 担当：橋本 各回について、それぞれのテーマに沿った説明をするとともに、簡単な提出課題を課す。また、各回の後半３０分程度はビデオを見ることにします。 ------------------------------------------------------------------------------- 担当：野口 プリントを配布して問題提起をしていきますので、それに対して積極的に皆さんの意見を述べてもらいます。そうすることによって、身近な問題として全員で話し合っていきます。

＜成績評価の方法＞

No	評価項目	割合	評価の観点
1	小テスト／レポート課題	60 %	授業理解力
2	平常点／出席点	20 %	授業集中力
3	発表／表現等	20 %	知的好奇心と探求力

＜受講に際して・学生へのメッセージ＞

福祉に興味のある学生を歓迎します。ドイツ語能力は問いません。 各種のプリントを配付する場合は、各自が授業に出席し、時間ごとに必ずもらうこと。

＜テキスト＞

プリント等を配布して使用します。

＜参考書＞

(未登録)

＜授業計画の概要＞

第1回　担当：前田 ドイツのベーテルを紹介後、各論に入っていきます。進行状況を見ながらの合計４回の講座になります。 第2回　担当：工藤 1.福祉の源流を求めて。近代における介護概念の先駆けとなる思想について。 2.福祉とボランティア、ドイツの兵役代替社会奉仕義務。 3.ドイツの駅構内の旅行者救護所（Bahnhofsmission)など。 4.ドイツと日本をつなぐ福祉の光り。 第３回　担当：橋本 1.ヴァリデーションについて。 2．ドイツの介護保険の現状。 3．ディアコニーとカリタスの現状。 4．統計に表れた障害者の経済状況比較。 第４回　担当：野口 町づくりという行政的観点から、福祉を実現するための理想的な地域社会実現のため　にどのような共生セクターが考えられるかを話し合っていきます。キーワードは地域　通貨と共生経済、地域行政と民間の連携、郷土愛とふれあい社会、ガイア理論です。