授業科目名
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自己と生と時間
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時間割番号
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063008
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担当教員名
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今 義博
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開講学期・曜日・時限
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前期・火・V
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単位数
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2
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<対象学生>
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全学生対象
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<授業の目的および概要>
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1 )人間の生(生命、生存、生活、人生、生きがい、一生)をテーマとする。すなわち、種々の人生観、心をどう捉えるべきか、人間の生と時間の関連(いま・ここに生きるということの意味、現在を離れられないという時間的限定性、生の一回性、生の代替不可能性、生の不可測性、期待性と希望、など)、生と価値の関わり、生と死、自己意識、自己と他者、哲学と1)芸術、哲学と宗教、哲学と科学などの問題を哲学的に考えてみたい。2 )自分で理解してる「自己」がたんに自己の「表象」(観念)にすぎないことを、自己意識の構造を理解することによって理解し、学生それぞれがそういう表象(観念)を作る主体としての自己を自覚できるようにしたい。3 )学生それぞれが事象をたんに自然的に認識するレベルを超えて、その本質へ迫るべく認識批判ができるようにしたい。
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<到達目標>
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1)常識的な理解では自己というイメージ(観念)を自己と思い込んでいるに過ぎない場合が多いことを自覚できるようになる。<BR>2)生を「外から」客観的に眺めるだけでは生を生きたままに正しく捉えていないことを理解できるようになる。<BR>3)道元禅師の時間論の内容を正しく理解できるようになる。
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<授業の方法>
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講義。
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<成績評価の方法>
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No | 評価項目 | 割合 | 評価の観点 |
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1 | 試験:定期試験 | 50 % | 一定以上の出席者のみに理解度を評価するために論述式試験を行う。 | 2 | 小テスト/レポート課題 | 40 % | 理解度を評価するために小試験を行う。 | 3 | 平常点/出席点 | 10 % | 3/4以上の出席は単位取得の不可欠条件となる。 |
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<受講に際して・学生へのメッセージ>
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一般的な傾向として学生に問題意識が薄いのではないかと感じる。また試験答案に、私が「Aではない」と言ったことを「Aである」と答えている人がいたりするが、これなどは注意力に問題があるように思う。授業には集中していただきたい。また講義の形式だととかく受け身的な姿勢になりがちだが、積極的な取り組み方を望む。疑問に思ったことについては質問するなり、自分で調べるなりしてほしい。
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<テキスト>
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(未登録)
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<参考書>
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(未登録)
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<授業計画の概要>
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1 .哲学とは何か──哲学の位置づけ<BR> 2 .時代精神と変革の社会──哲学と社会<BR> 3 .人生観、社会観、価値観──ものの見方<BR> 4 .自分とは何か?心とはどのようなものか?<BR> 5 .自己自身をどう見るか──自己意識・反省の仕組み<BR> 6 .生の見方──客観的見方と主観的見方と主体的見方と<BR> 7 .生と時間──いま・ここに生きるということ。道元の時間論。<BR> 8 .一心・無心・真心と自己<BR> 9 .自己と他者──自己は根本的に世界とどう関わっているか<BR> 1 0 .自己関係性とは──自己の存在の仕方<BR> 1 1 .人間の生の特性と限界──生かされて生きているとは<BR> 1 2 .生きていることの理由・目的・価値・意味<BR> 1 3 .働くこと、生きること──目的論的思考や経済的思考と哲学<BR> 1 4 .良き生とは──自己実現と共生<BR> 1 5 .不完全なままに完全である生<BR>学生の反応や理解度を確かめながら、ペース、情報量、難易度を調整しながら講義する。
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