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授業科目名
担当教員
生物環境工学
柳田 藤寿
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
275535 2 AB 3 後期 I
[概要]
 微生物を利用した発酵工業は幅広い分野で利用されている。本講義では、食品工業を中心に、原料および製造方法の違いや、それらに関する微生物の種類(カビ、酵母、細菌)や役割などについて講義する。また、各製品についての生産量や消費量などについての過去と現状についても説明する。特に下記に示す醸造製品がつくられる過程においては、デンプンの液化糖化、アルコール発酵、タンパク質分解、乳酸発酵、高級アルコール生成、酢酸発酵などの諸現象の発現の結果、製品が得られたものであり、これらの事についても解説する。そして、微生物を利用した発酵工業を理解して現代社会に応用できる力を養うことを目標とする。
[具体的な達成目標]
発酵に関する微生物の基本的な性質を理解する。
[必要知識・準備]
これまでに開講した、微生物学、生化学、植物工学、動物細胞学、真核細胞学、培養工学などの基礎科目の修得が必要である。履修していないものは、一般書物で勉強をしておくこと。
[評価方法・評価基準]
評価基準はどの程度講義目標に達したかであり、最終評価は期末試験で行う。
また、講義の出席状況も調べ、これも評価の基準として使用する。
[教科書]
  1. 特に使用しない。教官からプリントなどを提示する。
[参考書]
  1. 特には提示しないが、講義の内容に関連する参考書を紹介する。
[講義項目]
  アルコール飲料として
1、ワイン(山梨県の地場産業、日本における生産量および消費量第1位)およびブランデー(蒸留酒)
2、清酒(わが国の伝統的醸造酒)
3、ビール(日本および世界で最も生産量の多い酒類)
4、ウイスキー(蒸留酒)、焼酎(我が国固有の蒸留酒)、世界の国々で生産されている蒸留酒など。
 特にワインに関しては、詳しく講義を行う。
  発酵調味料として
5、味噌 (日本独自の大豆発酵食品)
6、醤油 (味噌と並んで、古来より我が国の大豆を利用した醸造調味食品)
7、食酢 (酢酸を主体とし、芳香とうま味をもった酸性調味料)、みりん(アルコールと糖分を多く含んだ調味料)。
  発酵食品として
8、パン(小麦粉にパン酵母、水などを加えてこねた生地を焼き上げたもの)
  納豆(蒸した大豆を納豆菌により発酵させた食品)
9、漬け物(食塩と酸による防腐作用を利用した保存食品)
  その他の発酵食品(乳酸発酵食品として)
10、ヨーグルト(牛乳などを乳酸菌により発酵させたもの)
11、ビフズス菌(ヨーグルトなどに入れる菌)
12、乳酸飲料(発酵乳にシロップを混合して水で希釈した製品)
13、チーズ(牛乳などに乳酸菌を加え、レンネットで凝固させ微生物により発酵・熟成したもの)
 特に乳酸発酵食品に関しては乳酸菌およびビフィズス菌を中心に栄養・生理効果について講義し、ビフィズス菌と腸内細菌との関係や人の一生と腸内細菌との関係などにについて解説する。
14、期末試験を行う。
[教育方法]
生活に密接に関連する発酵食品を説明することにより、授業をとうして発酵学に興味を持ってもらう。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
自然科学に関する知識とそれらを応用出来る能力。
[その他]
(未登録)