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授業科目名
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担当教員
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測量学第二
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大山 勲/( )
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時間割番号
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単位数
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コース
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履修年次
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期別
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曜日
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時限
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264030 | 2 | C1C2 | 1 | 後期 | 火 | III |
[概要] | ||||||
測量学第一で学んだ測量の基礎的な原理と技法に加えて、測量学第二においても測量の基礎知識を充実することを目標とする。測量学第二では、標高を知るための直接水準測量、高度の測量精度を要するGPS等の基準点測量、地形図を作成する地形測量、航空機や人工衛星を用いた写真測量やリモートセンシング、コンピュータを利用した地形情報システムなどについて、その基礎原理・方法を理解する。さらに、地球的視点から物事を考えるための基礎技術として測量学が位置づけられることを理解する。 | ||||||
[具体的な達成目標] | ||||||
(1)水準測量の原理・方法を理解し、基本的な直接水準測量の計算ができる。 (2)スタジア測量の原理・方法を理解できる。 (3)基準点測量:GPS・VLBI・三角測量・三辺測量といった基準点測量の原理・方法を理解できる。 (4)コンピュータを用いた誤差処理の一般的手法である測量平均法を理解し、計算ができる。 (5)リモートセンシングの原理・方法を理解できる。 (6)GIS(地理情報システム)の原理・方法を理解できる。 (7)空中写真測量の原理・方法を理解できる。 (8)地形測量の原理・方法を理解できる。 (9)路線測量に用いられる基本線形を理解できる。 |
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[必要知識・準備] | ||||||
必要な知識として以下が挙げられる。 ・測量学第一 ・応用物理学、特に電磁波の性質 ・代数幾何学、特に行列計算 |
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[評価方法・評価基準] | ||||||
筆記試験による評価を行う。受験資格は工学部履修規定による2/3以上の出席、およびレポート課題の提出を条件とする。中間試験(50%)、期末試験(50%)の2回の結果により成績評価を行う。レポートの評価(提出の遅れや、内容の不備)を加味する。 | ||||||
[教科書] | ||||||
[参考書] | ||||||
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[講義項目] | ||||||
(1)水準測量の理解 水準測量の原理・方法・測定誤差の処理・調整計算。スタジア測量の原理。 ティルティングレベル・標尺、昇降式・器高式、閉合・許容水準誤差・ 誤差伝播法則、視差・両差、渡海水準測量、精密水準測量、ジオイド・標高。 (2)基準点測量の理解 基準点測量の歴史(三角測量・三辺測量・多角測量・GPS・VLBI) GPS(汎地球測位システム)の原理・方法、VLBI(超長基線電波干渉計) 単独測位・相対測位・Differemtial-GPS、干渉GPS、位相角測定、スタティック、 キネマティック、リアルタイムキネマティック、電子基準点とジオイド高、DOP 世界測地系(ITRF)と直角平面座標系 (3)測量平均法の理解 観測方程式・正規方程式(標準方程式)・最小二乗法 複雑な水準測量網における観測方程式の導出 (4)リモートセンシングの理解 Remote Sensingの原理・方法、Ground truth調査、センサ、プラットホーム、 使用される電磁波領域、マルチスペクトル解析、受動型センサと能動型センサ マイクロ波リモートセンシング、合成開口レーダ(SAR)、地球観測衛星、 準回帰軌道、太陽同期軌道、ランドサット・イコノス・ゴーズ、放射量補正、 幾何補正、画像強調・特徴抽出、分類、主題図 (5)空中写真測量の理解 実体視、ステレオモデル、視差差と基線から比高を計算する、写真縮尺(撮影縮尺) 標定点、対空標識、撮影方法、画像の歪み、標定(内部定位・外部定位・相互標定 絶対標定、接続標定)、空中三角測量、パスポイント、タイポイント、TLS (6)地理情報システムの理解 Geographic Information System、フィーチャと属性、ラスターとベクター、 バッファ処理、オーバーレイ処理 (7)地形測量の理解 基準点測量と細部測量、間接測定法、等高線の性質 (8)路線測量の理解 線形、勾配、単曲線と緩和曲線、クロソイド曲線の特徴と公式 |
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[教育方法] | ||||||
・測量技術は日進月歩で高度化しているため、教科書だけでなく、最新の情報を盛り込んだ独自の講義資料を作成し、事前に予習させる。また地球環境問題・地域環境問題等の解決を目的とした測量技術の応用実践例についても盛り込み、今学んでいる測量技術が将来の仕事にどのように役立つかを理解させる。 ・内容に適した教育方法を行う:例えば概念・原理・幅広い知識の習得に関しては講義スライド内容を紙媒体で配布し、より深い理解と講義への集中を助ける。特に重要な計算手法の理解に関しては黒板を用い、学生へ質問しながら丁寧に説明したり、演習問題・レポートを課して確実な理解を目指す。 ・デジタルプロジェクターで測量現場などの写真を見せる、器具の実物を見せ触らせる、等によって、より深い理解を助ける。特にGPS測量では屋外での実演により理解を深める。 |
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[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応] | ||||||
学科の学習・教育目標との対応: (A)土木環境技術が人間社会や自然環境の変化に及ぼす効果・影響を理解し、自然と調和した人類の持続的発展のために土木環境工学技術者が果たすべき責務を自覚する。(技術者の責務の自覚) (D)土木環境工学の実験・実習における体験を通じて、現象の理解を深めるとともに、実験結果から工学的に意味のある情報を抽出するための解析・分析能力を習得する。(問題解析・分析能力) |
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[その他] | ||||||
「一級建築士試験」の受験資格を取得するための選択授業科目である。(学生便覧参照) 本学科を卒業すると取得できる「測量士補」の指定科目である。 |