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授業科目名
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担当教員
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感性情報工学
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小澤 賢司
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時間割番号
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単位数
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コース
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履修年次
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期別
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曜日
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時限
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263700 | 2 | G | 3 | 前期 | 木 | IV |
[概要] | ||||||
「感性情報工学」とは,人間の五感(五官)や,快適性・好感度・選好・使いやすさ・総合評価といった,人間の主観や感性に基づく評価データから有益な情報を引き出して工学的に利用する学問分野である. 本講義の前半では,人間の感性を設計要素に作り込む技術である感性工学の概要と応用例を紹介する.具体的には,車のデザイン,清涼飲料の味など,いわゆる「感性の時代」における商品企画のための消費者の嗜好・感覚データの収集およびその解析について考え方と手順を講義する. 本講義の後半では,感性の基礎となる感覚のうち視覚と聴覚について基本的特性を学び,メディア工学への応用を考える.また,心理物理学的手法を用いる実験計画法について学ぶ. ☆カリキュラム中での位置付け:Gコースのカリキュラム |
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[具体的な達成目標] | ||||||
(1) 視覚・聴覚について,生理学的および心理学的基礎特性を理解する.また,感覚の基礎特性がメディアの仕様策定や新方式開発に重要であることを理解する. (2) 極限法・調整法・恒常法・適応法など心理定数測定のための心理物理学的測定手法を修得する. (3) 一対比較法・ME法など心理尺度構成のための官能評価手法を修得する. |
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[必要知識・準備] | ||||||
本講義は,「感性情報工学演習」と密接に関係しながら進める.それゆえ,「感性情報工学演習」と本講義を共に履修することが強く望まれる. | ||||||
[評価方法・評価基準] | ||||||
・本講義の前半部分については,自分で感性データの収集・結果の解析を行いレポートとしてまとめ,報告する.そのレポートを評価対象とする(40点). ・本講義の後半部分については,視覚・聴覚の心理学現象と生理学現象の結びつき,およびメディア工学への応用に関するレポートを課し,評価対象とする(20点).また,期末テストを行う(20点). ・毎講義ごとの出席・点呼代わりの小テストの結果も評価の対象とする(20点). ・これらの合計が60点以上を合格とする. |
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[教科書] | ||||||
[参考書] | ||||||
[講義項目] | ||||||
1.メディア工学と感性情報工学の関係 2.感性の定義と感性プロセス 3.感性情報工学の応用(感性マーケティング,感性商品開発) 4.感性データの収集(シェッフェの一対比較法) 5.感性データの解析(尺度構成,ヤードスティックによる検定) 6.視覚の生理学的基礎 7.視覚の心理学的基礎1(明るさの知覚・順応) 8.視覚の心理学的基礎2(色の知覚) 9.視覚の心理学的基礎3(空間の知覚・錯視) 10.聴覚の生理学的基礎 11.聴覚の心理学的基礎1(大きさの知覚) 12.聴覚の心理学的基礎2(高さの知覚) 13.聴覚の心理学的基礎3(音色の知覚) 14.味覚の生理学的・心理学的基礎と応用 |
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[教育方法] | ||||||
・講義内容の性質上,図面を多く用いる必要がある.そこで,パワーポイントのスライドショーを利用して講義を進める. ・感性データの収集・解析については,履修者が実際にデータ収集・解析を行い結果をレポートとして提出することを前提として講義を進める. ・また,視覚・聴覚・味覚の生理学的・心理学的基礎については,同時開講されている「感性情報工学演習」で感覚データを実測することを前提として講義を進める. ・以上のように,講義で学んだ原理が机上の理論に終わることがないように,講義内容を設定している. |
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[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応] | ||||||
「目標(G)次の専門技術の何れか一つ以上を具備した人材の育成」のうち,「項目3.コンピュータヒューマンインタフェースを開発構築する基礎的技術」については,インターフェイスの開発過程ではその性能評価が必要とされるので,それを実践するための心理物理学的測定法を修得させる.また,「項目4.人間の知性・感性を知り応用するための知性・感性情報工学における基礎的技術」については,視覚・聴覚の特性を基礎知識とした上で,実際に感性を定量的に測定するための官能評価手法を修得させる.また,感性をめぐる商品開発の実状について理解させる. | ||||||
[その他] | ||||||
(未登録) |