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授業科目名
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担当教員
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電気回路II
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広嶋 綱紀
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時間割番号
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単位数
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コース
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履修年次
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期別
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曜日
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時限
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262010 S | 2 | S | 2 | 後期 | 水 | II |
[概要] | ||||||
電気回路学は、電気系学科において最も重要な科目の一つとして位置づけられる。電気回路IIでは、電気回路Iで学んだ基礎事項を発展させて、より実際的で込み入った問題の解決手法を学ぶ。具体的には、以下の4項目についての基礎的な取り扱い方を学ぶ。 【三相交流】比較的大量の電気エネルギーは3本の導線を使って運ばれ、この電力はいろいろな電気機器によって違う形のエネルギーに変換されて利用されている(たとえばモーターによる動力への変換)。 【ひずみ波交流】商用交流電力は便利で身近な存在であるが、導線を流れる電流波形は多くの場合きれいな正弦波ではなくひずんでいる。また、多くの情報機器の中では正弦波とはほど遠いパルス列が情報を運んでいる。 【分布定数線路】送電線の材料は電気抵抗が非常に小さい銅であるが、長距離送電で線路が長くなると、導線各部に連続的に分布・存在している抵抗R(そしてLやCも))の影響が無視できなくなる。このような分布定数送電線路上各場所での電圧電流の時間変化の様子はどうなっているのだろうか。 【過渡現象】身の回りの諸現象は、時々刻々変化している。日常何気なく行っている電気スイッチのオン、オフであるが、電気機器回路にはきっと過渡的な電流・電圧の複雑な変化が起きていることだろう。 以上、電気回路Iで学んだ内容とは趣を異にする問題の取り扱いは、多くの場合かなり複雑でやっかいな作業となる。古典的な解法では解析が困難な場合にも、電気回路?で学んだ正弦波定常状態の交流理論の場合と同じような手法によって解が求められないだろうか。本講義では、電気回路Iの内容の基礎的事項についての復習徹底に引き続き、多相交流、ひずみ波交流、分布定数線路および過渡現象の取り扱いに関する基礎をしっかり理解し、さらに電気回路II演習での問題演習を通じて理解を深め応用できる力を養うことを目標とする。 |
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[具体的な達成目標] | ||||||
三相交流の基本(電力、位相関係、力率等)を理解し、説明できる。例えば三相交流を使って回転磁界が作れる原理を理解し、説明できる。 基本的な歪波形をフーリエ級数に展開できる。 分布定数線路の等価回路、特性、表示方法、接続法を理解して、説明できる。 簡単なRLC回路の過渡現象を理解し、回路方程式をたてて過渡解を求めることが出来る。 |
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[必要知識・準備] | ||||||
電気回路Iおよび電気回路I演習で学んだR、L、Cなどの回路素子の性質、回路解析手法およびキルヒホッフの法則などについて、講義開始前によく復習しておくこと。また、微分積分をはじめとする数学的能力もより確かなものにしておくこと。 | ||||||
[評価方法・評価基準] | ||||||
評価基準は[具体的な達成目標]を6割以上達成したかどうかで、評価は中間試験及び定期試験で行う。また、最終評価にあたっては、同時進行の電気回路II演習の評価も参考にする。 | ||||||
[教科書] | ||||||
[参考書] | ||||||
[講義項目] | ||||||
1.電気回路Iの内容の基礎的事項についての整理・復習 2.多相交流 三相交流、二相交流、回転磁界 3.ひずみ波交流 ひずみ波と正弦波、フーリエ級数、ひずみ波交流の電圧、電流、電力 4.分布定数回路 等価回路、基本方程式、線路定数、端子条件を与えたときの電圧、 電流、反射係数、位置角、縦続接続、特殊条件の分布定数線路 5.過渡現象 RL直列回路、RC直列回路、RLC直列回路、複雑な回路 回路(微分)方程式の解法、ラプラス変換 |
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[教育方法] | ||||||
電気回路Iの内容の基礎的事項についての整理・復習をするとともに、折りにふれてRLC素子の基本的な性質などの電気回路Iで学んだ内容に立ち返りながら、教科書を中心に進める。 | ||||||
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応] | ||||||
C-3:電気電子工学分野の基礎数理・基礎物理の学力を養う. 電気回路IIは、本学科の必修科目である基礎電気理論,電磁気学,電気回路,電子回路などの科目の範疇に入るもので,重要な基礎的な数理・基礎物理との関連をつけつつ基礎学力を養う. |
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[その他] | ||||||
(未登録) |