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授業科目名
担当教員
基礎物理化学?
小宮山 政晴
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
256231 2 J 1 後期 II
[概要]
 本講義は基礎物理化学IIと共に、JS学科において化学の基礎を学習するためのものである。物質やエネルギーの循環の理解は、循環システム工学科での学習目標の柱の一つであり、本講義ではこれを化学の観点から理解するための基礎を学ぶ。教科書は基礎物理化学IおよびIIで共通で、Iではその基礎編、IIでは応用編を学ぶ。
[具体的な達成目標]
 すべての物質は原子からなっており、原子が複数個あつまって分子を形成し、分子が多数個あつまって気体や液体を構成する。このような物質の成り立ちを順に追いながら、各段階での系(システム)の化学的記述方法を理解する。原子の構造とその化学的性質との関連、核反応、化学結合の種類とその成り立ちなどを理解し、さらにこれらの集合体としての気体や液体などの状態の記述へと展開する。
[必要知識・準備]
 高校での化学の履修を前提とするが、それらの知識は必ずしも必須ではない。むしろそれらの知識が必要となったときに、高校の教科書を開いて自分で学習しようとする態度の方が必須である。なお高校で化学を履修してこなかった受講者ならびにその内容の理解に自信のない受講者は、V限に開講されている「特別講習」を受講することを強く勧める。今後この「特別講習」が「基礎科目」として制度化された場合には、順序指定をする予定である。
[評価方法・評価基準]
 授業内容の理解度によって評価する。出席は、授業の自己(教官)評価のために常になんらかの形でとってはいるが、評価の基準としては使用しない。したがって、授業の内容が理解できる限り授業に出席する必要はないが、実際には授業に出席せずに本科目の単位が取れることは稀である。具体的な評価方法は、授業時間中に行う豆テストおよび宿題約50%、試験(中間、期末)約50%である。試験には豆テストならびに宿題で解いた問題の変形が多い。したがって、下にも記すように、演習問題を自分の力で解いたかどうかが本授業単位取得の要となる。
[教科書]
  1. ビギナーズ化学, 化学同人, ISBN:4759808779
[参考書]
  1. 理科系学生のための基礎化学, 学術図書出版社, ISBN:4873613035,
    (一昨年までこの授業で用いられていた教科書。先輩から手に入れれば、書き込みその他有用な情報があるかもしれない。)

  2. 基礎物理化学, 東京教学社, ISBN:4808230348,
    (使用教科書と同レベルの、大学化学の入門書であるが、より高度。JSでは将来理系を専門としようとする人向き。)

  3. ムーア、アトキンス、バーロー、カステラン、アルバーティなど, 物理化学, いずれも東京化学同人,
    (いずれも東京化学同人から翻訳・上梓されている、米国の著名な物理化学の教科書。通常化学系学部3年生の授業で使用されることが多い。将来化学を専門とする人向きであるが、いつまでたっても参考書としての価値を失わない。)

  4. 基礎化学, 化学同人, ISBN:4759808035,
    (使用教科書と同レベルの、大学化学の入門書。学習者によっては、使用教科書よりも記述がわかり易いかもしれない。)
[講義項目]
第1週.本授業の概要、自然科学の方法論、循環型社会における化学の重要性とその意義
第2週.化学の歴史−古代から量子力学まで
第3,4週.原子の構造と原子核反応−核分裂、核融合、年代測定
第5,6週. 量子数・電子配置と原子スペクトル−周期律および原子の化学反応特性との関係
第7週. 中間試験
第8週.化学結合の種類と特徴−共有結合とイオン結合
第9,10週. 分子軌道法による共有結合の理解−分子の構造を決める因子
第11週.分子の集合体としての物質の状態の理解
第12週.状態方程式
第13週.分子運動論
第14週. 液体状態と相平衡
第15週.結晶
[教育方法]
 本講義では、授業内容を演習問題を通して理解することを方針としており、授業時間の関係からほとんどの演習問題は宿題として出題される。演習問題を自分の力で解く意志があるかどうかが本授業履修の要である。
 オフィスアワー(教官室:教育人間科学部S号館412室)は金曜日V限とする。本授業の内容および演習問題について質問のある学生の来訪を歓迎する。
[JABEEプログラムの学習・教育目標との対応]
(未登録)
[その他]
(未登録)