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授業科目名
担当教官
機能微生物利用工学特論
柳田 藤寿
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
401515 2 (未登録) 1 後期 I
[概要と目標]
 微生物を利用した発酵工業は幅広い分野で利用されている。本講義では、微生物を利用した機能性等を理解して現代社会に応用できる力を養うことを目標とする。
[必要知識・準備]
微生物学および生化学についての基礎知識を講義開始前によく復習しておくこと。
[評価基準]
授業の評価基準は、出席(40%)およびレポート(40%)と授業への取り組みなど(20%)を総合して判定する。
[教科書]
  1. 授業において特に教科書の指定は行わない。
[参考書]
  1. 授業において特に参考書の指定は行わない。
[講義項目]
1、発酵工業に利用される微生物の分類学は、従来形態観察、各種生理、生化学的性状に基づいて確立されてきた。近年、遺伝子レベルの解析と菌体成分分析から化学分類および系統分類が主流となってきている。そこで従来の微生物分類学と最新の化学分類学について講義する。
2、有胞子乳酸菌のSporolactobacillus inulinusは好気性で有胞子桿菌のBacillus属と乳酸菌で桿菌のLactobacillus属の両方の性質を持ち分類学的に興味が持たれている。そこで、現在1属1種のS. inulinusの分類学的研究について講義する。
3、乳酸菌は、糖を発酵し、多量の乳酸を生産する細菌の総称であり、古来から人間の生活に深く関係してきた。そこで、近年出版された”乳酸菌の科学と技術”の本から最新の乳酸菌の研究について講義する。
4、ワインと乳酸菌 ワイン醸造において、ワイン中に含まれるリンゴ酸は、乳酸菌によって乳酸と炭酸ガスに分解される。これはマロラクティック発酵(MLF)と呼ばれ、ワインの風味を改善している。そこで、このMLFについて講義する。
5、ビフィズス菌は、人の腸内に住みついて人の健康に深く関わっている。そこで、この有用な菌と腸内細菌との関わりや、プロバイオティクスなどの生理効果について講義する。