山梨大学電子シラバス>検索結果一覧>授業データ



授業科目名
担当教官
工学数理特論
佐藤 眞久
時間割番号
単位数
コース
履修年次
期別
曜日
時限
324236 2 土木・環境 1 前期 I
[概要と目標]
複素解析学の古典的理論である複素一変数関数論の基礎的な事項を扱う。これは、「これまで学習してきたような実変数の微分積分学を、考える数の範囲を実数から複素数へと拡大し、新たに複素数の世界から見直すこと」を出発点としているが、そこで主役を演じるのはいわゆる正則関数、すなわち或る範囲で到るところ複素微分可能な関数である。正則関数についての理論(しばしば「関数論」と略称される)は、ベクトル解析などの数学の他の基礎理論とも密接に関連するばかりでなく、例えば流体力学などを通じて工学の多くの分野にも応用をもち、現代工学の基礎を学ぶ上で不可欠の項目である。
さらに、公務員試験等で出題される解析の問題が解けるような実力をつけるようにする。このために、講義のあとに自宅学習で演習問題を解き、次回に解答の発表をセミナー形式で行う。
[必要知識・準備]
線形代数学、微分積分学
[評価基準]
講義に対する理解度を試験によって計り評価を決定する。
[教科書]
  1. 関数論入門, 森北出版, ISBN:4627071604,
    (必ず用意すること)
[参考書]
(未登録)
[講義項目]
 1.複素数と複素関数
 2.複素変数の初等関数(有理関数、指数関数、三角関数、双曲線関数、対数関数など)
 3.複素微分と正則関数、コーシー・リーマン方程式
 4.複素積分
 5.コーシーの積分定理
 6.コーシの積分表示
 7.複素変数の整級数と収束半径、
 8.複素関数列・関数項級数と一様収束、整級数の微分
 9.正則関数のテーラー展開
10.最大絶対値の原理
11.留数と偏角の原理
12.等角写像と一次変換、
13.楕円関数
14.演習
15.期末試験