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授業科目名 | 教育内容特論 | ||
時間割番号 | 510603 | ||
担当教員名 | 高橋 英児 | ||
開講学期・曜日・時限 | 前期・金・II | 単位数 | 2 |
<対象学生> | |||
大学院生他 | |||
<授業の目的および概要> | |||
内外のカリキュラム研究の動向や現在のわが国の教育改革の動向を分析し、その理念と特色を明らかにしながら、今日の学校教育における教育内容・教育方法研究に必要な基礎概念について理解を深める。特に、「学級崩壊」「授業不成立」「新しい荒れ」などの今日の教育困難な状況に存在する問題構造を明らかにしながら、学校教育における教育内容・教育方法のあり方を原理的に検討する。その際、(1)平和、国際理解、環境、人権、エイズ教育などのグローバルで地球規模の新しい内容(現代的課題)および現代を生きる子どもたちの「生」に関わる重要な問題への取り組み、(2)表現活動や体験も重視し、かつ社会参加へと開かれる子どもの主体的な学習の追求、という2つを視野に入れた教育内容と授業の在り方について検討を行う。具体的な手がかりとして、「総合学習」と「総合的な学習の時間」に関する歴史的及び理論的な検討、PISAやTIMSSなどの国際学力調査と諸外国の教育、習熟度別授業など「学力」向上のための取り組み、などを取り上げながら、これからの教育内容と学びの在り方を検討することを予定している。 | |||
<授業の方法> | |||
基本的な内容や概念などに関しては概説しながら、ビデオや実践記録などの資料を用い、それに関する意見交換・討論、さらには有志によるミニ発表などを取り入れて進める。(出席から参加へ) | |||
<成績評価の方法> | |||
出席+レポート+α(講義でのミニ発表など)で評価する。 | |||
<受講に際して・学生へのメッセージ> | |||
この講義では、理論と実践の交差と批判的検討を目指して行う。この講義を通して、(1)教室の問題と理論をつなぐ(実践的な課題にある理論的課題を見つける)思考の獲得、(2)これからの教育内容・教育方法研究に必要な基礎概念の獲得、(3)理論・実践に関する疑問や意見を積極的に出し合う(批判的に思考する)、といった3点を受講生の方々と共に達成できることを期待している。 | |||
<テキスト> | |||
<参考書> | |||
<授業計画の概要> | |||
基本的には、受講者の声を反映させながら進めていくことを考えている。また、公開講座に参加された受講生の方や、実際に総合的な学習に取り組んでいる学校の受講生の方によるレポートや検討会なども随時、取り入れたいと考えている。 講義では、以下の4つのテーマ群に基づいて講義を進める予定である。 1.教育内容と教育システムを問う−「子どもから」教育内容の問題を問う ?オリエンテーション−教育内容を問う意味 ?「学級崩壊」が問いかけた問題(1)−子どもと学びの問題 ?「学級崩壊」が問いかけた問題(2)−「学級」と教授システム 2.教育内容と「学力」問題 ?習熟度別授業と教育内容(1)−「学力向上」のための教育方法と内容を考える ?習熟度別授業と教育内容(2)−「学力」と「基礎・基本」の関係を考える ?国際学力調査と授業改革(1)−2つの国際学力調査の概要 ?国際学力調査と授業改革(2)−PISAが投げかけた問題 3.教育内容と教育政策・社会システム(教育のポリティックス) ?「総合学習」から「総合的な学習の時間」へ(1) ・「総合学習」の登場と時代背景 ・「総合学習」の歴史と課題―日教組『教育課程改革試案』から ?「総合学習」から「総合的な学習の時間」へ(2) ・今日の教育改革の動向と「総合的な学習の時間」 ・今日の教育改革の背景と特色―マクロな視点から教育内容の問題を考える ?「総合学習」から「総合的な学習の時間」へ(3) ・「総合的な学習の時間」の課題と可能性―「総合(的)学習」をつくりかえるために 4.教育内容の構想の視点を問う ?知らないうちに身に付けた?−「隠れたカリキュラム」 ?現代の学び論の動向と実践−「学び」を問うさまざまな取り組み ?学びと学校づくり−カリキュラム開発の方法をどう進めるか ?~?補講など |