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授業科目名 | 簿記学第一(本年度非開講) | ||
時間割番号 | 182186 | ||
担当教員名 | 小林 憲次郎 | ||
開講学期・曜日・時限 | 前期・月・III | 単位数 | 2 |
<対象学生> | |||
(指定なし) | |||
<授業の目的および概要> | |||
この授業では、法人事業・個人事業における資産・負債・資本・収益・費用(この5つを「簿記の五要素」という)の増減変化を、一定のル−ル(仕訳)に従って一定の帳簿(仕訳帳と元帳)に記入し、帳簿上で算出された1年間の利益を一定の様式(貸借対照表と損益計算書)によって、事業者を取り巻く株主・投資家・債権者等の利害関係者に報告する。この一連の過程を「複式簿記の原理」によって明らかにする。 具体的には上記の意味を、1.仕訳(簿記の五要素の増減変化の記録)、2.元帳への転記(仕訳の交通整理)、3.試算表の作成(記録と交通整理の確認)、4.精算表の作成(1年間の利益の算出)、5.決算(1年間の利益の帳簿上での算出)、6.帳簿の締切、7.財務諸表の作成(貸借対照表と損益計算書)という「簿記の一巡」の流れに沿って基本的な事例で修得する。特に上記1.の段階では、簿記の五要素がどのように増減変化しているかを的確に捉える訓練を積む。簿記が苦手であるという学生の多くは、この1.の段階を完全に理解していないのが原因である場合が多い。 なおこの授業は、各種資格試験の基礎準備用または個人・法人企業における基礎実務用(パソコン会計にも対応できる)として役に立つようにも組み立てられている。 |
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<授業の方法> | |||
簿記学第一では、1.簿記法:英米式簿記法、2.帳簿組織:単一仕訳帳元帳制、3.組織形態:個人商店、4.業種:サ−ビス業(「商品」を売買しない)、5.1年間の利益の算出方法:分記法を前提に、この中で行なわれる帳簿記入の方法を学ぶ。具体的には、こちらで用意するプリントを中心に、上記「授業の目的および概要」中の1~7の項目順に基本的な取引例及び演習問題によって、財務諸表(貸借対照表と損益計算書)の作成までを学ぶ。 |
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<成績評価の方法> | |||
出席状況(40%) 定期試験(40%) 板書したもののノ−トへの記入状況(20%) |
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<受講に際して・学生へのメッセージ> | |||
簿記はすべての取引を記録・計算・整理して、利害関係者に対し、企業の財政状態を貸借対照表により、また経営成績を損益計算書により開示するための技法であり、財務諸表の作成というプロセスをも含むものである。従って、簿記を学習する場合は、ただ単に帳簿への記帳原則や会計処理に関する原則を心得るのみでなく、財務諸表をいかなる形式で作成し、どのようなデ−タをどのように表示するかていうリポ−ティングの原則も心得るべきである。財務諸表の作成は、簿記のプロセスの最終ステップであるから、このような心得なくしては完全なる簿記は実行され得ない。簿記の学習はこのような心得を常に念頭において進める必要がある(ただし、この簿記学第一の段階でここまでも要求するのは多少難解かも知れないが)。 | |||
<テキスト> | |||
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<参考書> | |||
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<授業計画の概要> | |||
(以下の項目で、期首から期末までの「簿記一巡」の基礎手続を学ぶ。) 1.資産・負債・資本の意義 イ.資本等式・財産法等式・貸借対照表等式 ロ.資産・負債・資本に属する勘定科目 2.収益・費用の意義 イ.損益法等式・損益計算書等式 ロ.収益・費用に属する勘定科目 3.取引の意義 イ.簿記上の取引と日常用語としての取引の意義 ロ.「借方(かりかた)」「貸方(かしかた)」の意味 4.取引の分解 イ.取引の結合関係表 5.仕訳と仕訳帳 イ.仕訳帳への記入ル−ル 6.転記と元帳 イ.元帳への転記ル−ル ロ.仕訳帳と元帳の関係 7.試算表 イ.意義 ロ.種類 ハ.作成方法 8.決算の意義と決算手続 イ.決算予備手続 ロ.決算本手続 9.精算表 イ.意義 ロ.様式 ハ.作成方法 10. 決算仕訳 イ.意義 ロ.仕訳方法 11. 帳簿の締切 イ.英米式締切法 12. 繰越試算表 イ.意義 ロ.作成方法 13.財務諸表の作成(勘定式) イ.貸借対照表 ロ.損益計算書 |