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授業科目名 総合科目・共生の時代と人権
時間割番号 050113
担当教員名 藤原 真史/川崎 亜紀子/山口 正樹/青木 裕子/広瀬 信雄
開講学期・曜日・時限 前期・金・III 単位数 2
<対象学生>
 3年次以上の学生に限る。「総合科目・共生する社会と人権(050100)」の単位取得者を除く。
<授業の目的および概要>
 現在、さまざまな領域で異質なもの同士の衝突が起こっています。しかし今日ほど、互いの差異を認識し、それぞれの存在と価値を尊重しながら共生していくことが必要とされている時代もありません。本講義は、こうした今日的課題を前提としつつ、人権の理念やさまざまな差別問題を取り上げ、共生の時代における人権のあり方を検討しようとするものです。
<授業の方法>
 5名の担当者が、それぞれのテーマに沿ってリレー方式で講義します。
<成績評価の方法>
 各担当者の講義終了時にレポートないし試験を課し、出席点(1回1点)も加味して総合的に評価します。
<受講に際して・学生へのメッセージ>
 社会的差別や人権問題に関して、常に豊かな想像力を持ってください。また、講義に対しては受動的でなく能動的であってください。質問や建設的批判を大いに歓迎します。
<テキスト>
  1. 各担当者がプリント等を配布します。
  2. <参考書>手塚和彰, 外国人と法[第3版], 有斐閣, ISBN:4641125007
  3. <参考書>米本昌平・?島次郎・松原洋子・市野川容孝, 優生学と人間社会, 講談社, ISBN:4061495119
  4. <参考書>西川潤(編著), グローバル化時代の外国人・少数者の人権, 明石書店, ISBN:4750321532
  5. <参考書>後藤光男, 共生社会の参政権, 成文堂, ISBN:4792303028
<参考書>
  1. 田中宏, 戦後60年を考える, 創史社, ISBN:4915970256
  2. 西川長夫・宮島喬, ヨーロッパ統合と文化・民族問題, 人文書院, ISBN:4409230247
  3. 樋口陽一, 人権 一語の辞典, 三省堂, ISBN:4385422141
  4. 八木秀次, 反「人権」宣言, 筑摩書房, ISBN:4480058982
  5. ユルゲン・ハーバーマス(三島憲一 訳), 人間の将来とバイオエシックス, 法政大学出版局, ISBN:4588008021,
    (上記以外にも授業の中で適宜紹介します。)
<授業計画の概要>
1 ガイダンス(藤原)

2-3 地方参政権の付与や公務就任権の容認、さらには地域社会への外国人の受け入れなど、わが国も外国人との共生に関わるさまざまな課題に直面しています。講義ではこうした具体的な問題の検討を通して、日本に住む外国人の権利について考察します。(藤原)

4-6 フランス革命のもたらした「同化」と「共生」をキーワードとしながら、ヨーロッパにおける人権の問題、とくに、統合が進展するにつれて深刻さを増している移民・外国人労働者の問題をフランスとドイツを中心に考察します。(川崎)

7-9 日常生活で生じる身近な人権侵害問題について検討し、共同体の責任ある構成員としての自覚形成を目指したいと思います。問題の所在を探るために、「人権」の概念を確認した上で、誰もが被害者・加害者になりうる学校や職場等における様々なハラスメント(嫌がらせ)の実例を取り上げ、「権利と義務」について考察します。(青木)

10-12 わが国における人権問題を、国のハンセン病政策を中心に考えます。ハンセン病患者に対する隔離政策は1996年まで続けられましたが、国家的な人権侵害が長期にわたって継続されてきた理由は何であったのか、またそうした政策を支えてきた優生思想とは何であったのかを検討します。(山口)

13 障害者問題は現代社会の未解決な課題の一つであり、いまなおさまざまな差別に苦しむ人々が多くいます。講義では、わが国における障害者差別を人権問題の観点から考察し、共生の時代における福祉・教育のあり方を検討します。(広瀬)

(以上の計画は予定です。一部、変更する可能性もあります。)