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授業科目名
環境遺伝医学
担当教員
久保田 健夫
時間割番号
単位数
履修年次
期別
M004173 2 3 通期
[学習目標]
環境遺伝医学(衛生学)講座は、社会医学(公衆衛生学)講座と共同で、社会環境医学講義コース(特に、環境医学・遺伝医学・診療情報学の部分)を担当します.本講義コースでは、従来からの「衛生公衆衛生学分野」と基礎医学でもない臨床医学でもない「新しい医学分野」をオムニバス的に講義します.したがって他の臨床・基礎の講義コースと異なり、一貫性がないようにみえるかもしれません.しかし医師をとりまく社会環境は急速に変化している今、基礎医学・臨床医学とは異なる社会医学を勉強する必要性は従来よりも増しているといえます.

衛生公衆衛生学は、勉強量に比例して得点がとれる国家試験分野です.したがって本コースではコアカリキュラムの項目をはずさないように国家試験対策をふまえた講義をいたします.また、確実に知識が身につけていただくよう、本年度から、出欠がわりに次回の予習をかねて毎回宿題をだし、次回の講義に提出していただくことを開始します.

社会環境医学コースの魅力的な点は、一昨年までは学外にいってもらう実習にありました.県内外の病院や中央官庁などにいってもらい、その体験を皆の前で発表してもらうものでした.しかし昨年度から始まった3年生後期のチュートリアル実習のため、本コースの時間が半減し学外実習が行えなくなりました.その代わり、学内でディベート演習を行います.ここでさまざまな社会医学的問題点を掘り下げて発表していただきます.

 環境遺伝医学講座が担当する本講義コースの学習目標は以下の4つです.
1)わが国の生活習慣病や感染症等の動向を厚生統計に基づいて説明できる.
2)環境汚染によって生じた健康被害を説明できる.またこの防止に貢献している全国の医学部に先駆けて認証取得し、毎年更新審査をうけているISO14001に対し、1構成員として理解し実践できる(キャンパス内での体験実習あり).
3)診療情報学などの新しい医学分野を理解できる.
4)遺伝子研究の進歩とこれが医療に及ぼす光と陰の両側面を説明できる.
[授業計画]
環境遺伝医学講座担当の講義項目・演習項目

1.生活習慣病(糖尿病・高血圧・がん)
2.食品衛生
3.感染症
4.環境保健(環境ISO14001)
5.内分泌撹乱物質
6.診療情報
7.遺伝子・染色体疾患
8.ミトコンドリア遺伝学
9.新しい遺伝学(エピジェネティクス)
10.遺伝学最先端研究
11.遺伝病患者と社会
12.ディベート演習(グループごとに別れる.昨年度の課題は、出生前診断/発症前診断/遺伝カウンセラー専門職/胎児条項)
[評価方法]
学期末に、社会医学講座と共同で、試験を行います.
合否は、出席率(最低3/4)・レポート提出率(最低3/4)・試験結果(最低60点)を合格と判定します.
[教科書]
  1. 国民衛生の動向 2005年版, 厚生統計協会, ISBN:4875112483,
    (4月の初回講義前に医学部内の書籍売り場で購入のこと)
[参考書]
(未登録)